だんない

映画が好きだけど、映画についてはほとんど書いてない雑記ブログ。

映画『ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書』をみて思ったこと【感想】

こんにちは、オクラノです。

 

ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書みてきました。

平日で夜遅い回だったのもあって映画館貸切状態でした。

スティーヴン・スピルバーグ監督作とはいえ社会派ドラマは人が入りにくいのかな。

 

にしても、メリル・ストリープ(キャサリン・グラハム役、劇中「ケイ」と呼ばれている)とトム・ハンクス(ベン・ブラッドリー役)が主演の安心感ものすごい。

 

あと「この事件を全く知らないけど見たい!」という方は人物相関図を予習していくといいかもしれません。わたしは人物把握で頭こんがらがってしまったので。

 

PRODUCTION NOTE「映画における組織と人物たち」

公式でまとめてくれてたの見てけばよかったと強く思う。

 

※以下、ネタバレを含みます。

 

【目次】

 

ワシントン・ポストが最高機密文書を手に入れる前と後

冒頭でも触れましたが、前半の状況・人物把握が大変でした。

 

ワシントン・ポスト社主であるケイの立場や人間関係だったり、編集主幹ベンの手腕だったり、ニューヨーク・タイムズが最高機密文書を一面に打ち出したり……

と、いろんな出来事があって正直しっかりと把握しきれませんでした。

 

特に人物把握するのに必死でいろんな細かな描写を見逃してしまってると思う。

もったいない!

 

そんな状況・人物把握が中途半端なわたしでもワシントン・ポストが最高機密文書を手に入れた後半戦はジェットコースター気分。

めちゃくちゃいい緊張感があって、結末がわかっていてもケイが決断を下すまでドキドキが止まらなかった。

 

メリル・ストリープの震え

決断を下すシーンのメリル・ストリープに感動しました。

 

あの震えよ。

 

アカデミー賞主演女優賞ノミネートも納得というか「そらそうだ!」って感じでしたね。

 

ケイが緊張しているところの演技の説得力がすごい。

声の震えだったり、体の震えだったり。あの決断がどれだけ重いものなのかがひしひしと伝わってきて、いつの間にか超前のめりな姿勢で映画に見入ってました。

 

政治家の友人という立場

ベンが劇中

「(政治家と付き合うなら)友人か記者か選ばないといけない。両方は無理だ。」

みたいなことを言ってたのがすごく印象的。

 

もし自分に政治家の友人がいて、しかも不正をしていたことがわかったら?

政治家に限ったことじゃないとは思うんだけど、相手が大統領や国防長官ともなるとどんな風に反応していいかわからない。

ただ純粋に人間として接することができるのでしょうか。

 

間違ってることは間違ってると言い合える人間関係ってなかなか気づけないよなぁ、とか考えちゃいました。

 

ケイがマクナマラ長官宅を訪問するシーンはすごく印象に残ってます。

ケイは今まで人前で声を震わせてるイメージが強かったんだけど、マクナマラ長官に対しては真っ直ぐ目を見て「間違ってる」って言った。

本当に大事な友人として接していたんだな、と。

 

ケイの立場を代弁してくれるベンの奥さん

ケイがすごく息苦しそうだなと思うシーンが結構あって。

会議では強く発言もできないし、あからさまに男性と女性の壁がある描写もあったしね。

 

いつも資料に囲まれながら目を覚ましてるケイを見てると、周りから感じる重圧が半端じゃないんだろうな、と。

 

「もうちょっとケイの理解者いてもいいんじゃないかな……?」と思ってたら思わぬところにいた!!(笑)

説明っぽさもあったけど「よくぞ言ってくれました!」とすごいスッキリしたし、うれしかったですね。ベンの奥様ナイスです。

 

新聞ができるまで

文字の打ち込みから印刷までの流れが素敵。

文字ひとつひとつ並べて、毎日あれだけの情報量を発信してたかと思うと言葉が出ない。文明の発達ってすさまじいな。

 

めちゃくちゃ労力かけて作った新聞を濡れた道路に構わず投げるスタイルには思わずツッコミ入れそうになった(笑)

 

ラストシーンに込められた意味は?

民主党本部ウォーターゲートビルに侵入者がいて、それを発見した警備員が警察に通報」したところでプチッと終わるんですよね。

絶対別の事件に繋がってると思ったのですが、わからなかったので調べました。

 

というか、Googleで「ウォーターゲート」を検索したら一発で出てきました!

 

ウォーターゲート事件

概要を掴むためのWikipediaどうぞ。

ウォーターゲート事件 - Wikipedia

 

名前だけはきいたことがあるけど、内容は全く知らなかったのでいい機会になった。

 

なんでこのウォーターゲート事件が発覚するところで映画が終わったのかが重要だと思うんだけど、「不正は今も繰り返されている。決して許してはならない。」という監督のメッセージじゃないかとわたしは思っています。

3

0年間つき続けた嘘がやっと暴かれたと思ったらすぐこれだもんね。

 

ウォーターゲート事件を取り上げた映画はこちら。

どちらも見たことないので見てみたいです。

 

2018年2月24日にこんな映画も公開されてました。

全く注目してなかった。

 

話はそれるのですが、『ペンタゴン・ペーパーズ』を見に行く前、なんの意識もせず『大統領の執事の涙』を見たんです。

そのおかげもあって、時代の変遷をさらえてたのはタイミングがよかった。おススメです。

 

ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書』面白かったです!

わたしからは以上!オクラノでした。

「わたしも我慢してんだからお前も我慢しろ」論

こんにちは、オクラノです。

 

最近気づきました。この考え方、誰も幸せになれないわ。

 

【目次】

 

体調不良は我慢するのが普通?

体調不良で会社休むのってものすごく罪悪感がありませんか?

わたしはめちゃくちゃありました。

 

ぎっくり腰とか盲腸とか、明らかに働いてる場合じゃない印象がある病気や症状ならまだ言いやすい。

けど、風邪とか頭痛、生理痛とかだとものすごく休みにくいなと、わたしは考えてしまいます。

 

わたしの勝手なイメージかもしれませんが「これらの体調不良は誰にでもあることだから耐えてしかるべし」みたいな空気ありませんか?

 

体調不良でいつものパフォーマンスが出せないのはわかっているのに、会社休めないのって「職場に迷惑がかかるから」という理由が一番大きいと思います。

次点の理由として「私も我慢してんだからお前も我慢しろ」論が根底にあるからなんじゃないかと思うわけです。

 

この考え方が他人の心だけじゃなくて自分の心の中にもあるから、休むことがとてつもなく悪いことのように感じるのではなかろうか。

 

「私は発熱してても来てるのにあの人なんで休んでるの?」とか「生理痛がキツいの自分だけだと思ってんの?」とか、ね。

 

自分が我慢してることは他人もして当たり前だと思うようになる

我慢すること前提で生きてるとめちゃくちゃしんどくなるってうつ病になってから気づいたんですよ。

さらに悪いことには、自分が嫌なこと辛いことを我慢すると、他人にも同じ苦しみを求めるようになる。

「わたしは耐えてるけどアンタは?」ってなっちゃう。

 

この考え方が染み付いてることにふと気づいたとき、本当に怖いと思った。

他人が出してる嫌な雰囲気に苦しめられていると思っていたら、自分も嫌な雰囲気出してる側だったんだもの。

わたしも同じだった。足の引っ張り合いしてた。

 

体調なんてどんだけ気にかけてても崩すときは崩すし、人によって強い弱いあるのは当たり前なのにね。

そんな当たり前すら見えなくなってたんだなって。

 

苦労のマウンティング合戦

体調不良が分かりやすい例ですけど、こういうのって他にもたくさんあるよね。

仕事でも家事でも。

 

通勤でもそう。

「通勤に1時間半もかかってしんどい」と言ったら「あの人は2時間かかるみたいよ」と返ってくることがあった。

 

自分の状況がしんどいとグチをこぼしたいだけなのに、他人の苦労をひっぱり出してきて横に並べてくる。

「他人もしんどいからお前も耐えろ」ってスタンスが基本になってるよね。

 

他にしんどい思いしてる人いっぱいいるってのは自分で思うことであって他人に言われたいことではない。

 

なんで「この仕事を少しでも楽にするために考えよう!協力しよう!」じゃなくて「この仕事の苦しさを一緒に味わえ」になってしまうんだろうね。

 

これだと息詰まって死んでしまうわ。

 

わたしからは以上!オクラノでした。

映画『リメンバー・ミー』をみて思ったこと【感想】

こんにちは、オクラノです。

 

リメンバー・ミー』(吹替版)みてきました。

 

田舎の映画館で見たけど、さすがはディズニー最新作。

いつもより人が入ってました。 

 

「めちゃくちゃ泣く」という前情報でハードルが上がってしまったのか、涙は出ませんでしたが、グッとくるシーンのあるいい映画でした。

涙は出ずとも目頭は熱くなりました。

 

※ネタバレがあります。まだ見てない方はご注意ください。

 

【目次】

 

原題『COCO』

「なんで『COCO』っていうのかな?」と思ってたんです。

でも、この映画を最後まで見たら間違いなくタイトルは『COCO』しかない!と思えるストーリーでした。

 

ちなみに、ココ(COCO)は主人公ミゲルのひいおばあちゃんのこと。映画の公式サイトにも書いてました。

ココ(ひいおばあちゃん)|リメンバー・ミー|ディズニー公式

 

ミゲルはひいおばあちゃんのこと「ママココ」って呼んでるんだけど、その呼び方が可愛くて好き。

 

『ウン・ポコ・ロコ』が楽しい

この曲のノリが楽しい感じが好き。

▼日本語版

▼英語版

 

ちなみに「Un Poco Loco」は

f:id:thecongress:20180401145018p:plain

という意味みたい。

「キミ」って誰のことなんでしょうね(ニヤニヤ)

 

「音楽禁止」ってそんな極端な!

ミゲルにとって音楽はなくてはならないものなんだけど、家族は大反対!

 

あまりにも頭ごなしに反対するもんだから「それはちょっとどうなのよ?!」って思いましたね。

たとえ家族を守るためであっても、やりすぎ。

 

エレナ(ミゲル祖母)が「音楽禁止」って掟を厳格に守ってきたおかげ(?)か、ミゲルの両親も「音楽=悪」に染まってしまってるんですよ。

もうちょっと客観視してくれる家族がいてもよかったんじゃないかと思ってしまった。

 

でも、クライマックスで叱ろうとするエレナを止めるミゲル父はよかった(父唯一の汚名挽回シーン!)

 

「靴職人を継ぐことしか良しとされない」いかにもな空気もミゲルにとってはすごく窮屈だったろうな。

ミゲルは反対されることで音楽へのエネルギーを増幅させてたのかも。

 

ひいひいおばあちゃん イメルダ

そもそも「音楽禁止」の掟は、ヘクター(ココ父)が音楽を追いかけて家族を置き去りにした(?)ことから生まれたもの。

 

その憎しみと意地でイメルダ(ココ母)は靴職人になって、お店開いて、生涯を遂げたんだよね。

音楽を悪者にして、その憎しみを生きるエネルギーに替えてたのかな。

 

 「音楽禁止」って強く主張し続けたイメルダだけど、本当は音楽が好きで、音楽が好きな夫を愛しているとわかるシーンはグッときました。

 

にしても、音楽への反動がデカすぎるよね(笑)

イメルダのキャラは闇雲に「音楽禁止!」って主張する感じでもなかったので、正直ちょっと違和感はありました。

 

ココがいたから生まれた「リメンバーミー」

ヘクターがココのために作った「リメンバーミー」が世代を越えてココを孤独から救うシーンはもうね。展開わかっててもずるいよね。

目頭が爆発しそうでした。

 

「何がなんでも家族が大事だよ!!!」みたいな説教臭い展開になってた気がしなくもないけど、このシーンで持っていかれたなって感じです。

 

たった一人のために作った音楽が世界に広がって、たくさんの人の気持ちを支えたんだと思うとたまんないですね。

 

なんでギターを鳴らしたら死者の国に行けるようになったの?

わたしはヘクターのココへの想いがミゲルを呼び寄せたんだと思ってます。あの白いギターもヘクターのものだったしね。

想いはものへ人へと受け継がれていくものなんだなぁ、と。

 

同時上映『アナと雪の女王 家族の思い出』

短編の割に結構長かった気がする。

オラフの顔芸を楽しむって感じで内容はあんまり覚えてないです!

 

あ、でもエルサが着てた青いドレスかわいかった。ファーのふわふわ表現すごい。

それだけです!!(強制的完結) 

 

 

写真がある限り、思い出してくれる限り生きていられるって考え方は、今後わたしにとって希望をもたらすのかどうなのか。

 

わたしからは以上!オクラノでした。